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金属アレルギーで注意したい食生活

金属アレルギーで注意したい食生活

2021/12/28 ブログ

こんにちは。愛媛県松山市のもりもと歯科クリニック院長の森本です。
当院の「金属アレルギー・掌蹠膿疱症専門歯科医療サイト」をご覧いただきありがとうございます。

今回は、金属アレルギーで注意したい食生活についてお話ししていきます。

金属アレルギーの症状を改善させるには

虫歯治療で使われる銀歯や金属の詰め物などのいわゆる歯科金属が原因で、手足や全身にアレルギー症状が現れることがあります。歯科金属による金属アレルギーでは、金属そのものではなく、口腔内の歯科金属から溶け出した金属イオンが体内に吸収され、血液の循環によって全身に回ることで、様々な部位に症状が出ることがあります。
前回のブログでは、金属アレルギーの完治と寛解についてお話しました。金属アレルギーの完治は難しいですが、歯科金属などが原因となっている場合、メタルフリー治療などによって症状が軽減したり消失したりすることが期待できます。。
それでは、症状が良くなって、その状態を長く保ち続けるためには、どうしたら良いのでしょうか。

まずは、金属との接触をできるだけ減らすことが大切です。
金属アレルギーの方はアクセサリーや時計などの装飾品の金属が直接皮膚に触れないように注意が必要です。

もちろん新たに歯科治療をする場合は、口腔内に金属を入れないメタルフリー治療を選択にすることも金属アレルギーの対策として有効です。

そして、金属アレルギーの症状を改善・維持するためには、上記以外では食生活も非常に重要になります。

食品に含まれる金属について

金属アレルギーの症状と食生活がなぜ関連しているのか不思議に思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、食品の中には微量の金属が含まれており、その金属が金属アレルギーの症状を悪化させる要因になることがあるのです。

たとえば豆類やチョコレート、お茶など日常的に摂取している多くの食品に金属が含まれています。

タバコにも金属が含まれています。

金属アレルギーで注意したい食生活のこと|金属が含まれる食品や嗜好品|金属アレルギー・掌蹠膿疱症専門歯科医療サイト|もりもと歯科クリニック

これらの金属は皮膚、粘膜、腸管、気道の粘膜で吸収され、歯科金属と同じように血液の循環によって全身に回ることで、様々な部位に症状が出ることがあります。
金属が含まれる食品による金属アレルギー反応は、食べてすぐ反応がでるものではありません。反応としては食べてから1日~2日して皮膚にかゆみや症状が出現します。

金属アレルギーの患者さんは、まず自分がどの金属にアレルギー反応があるかを調べ、原因の金属が多く含まれている食品の摂取を制限することも金属アレルギーの症状改善には有効です。

金属が含まれる食品の具体的例

では、金属が含まれる食品について具体的にご説明します。

日本皮膚免疫アレルギー学会の疫学調査では、金属アレルギーの原因となる金属はニッケル、コバルト、クロムが多いと示されています。*1
*1 参照)JSA調査データ アレルゲン別陽性率

気をつけたい食品は豆類です。豆類にはニッケルやコバルトが含まれます。例えば、コーヒーには、特にコバルトが多く含まれています。チョコレートの原料となるカカオ豆には、ニッケル、コバルト、クロムのすべてが含まれており、これが湿疹の原因となる場合もあります。
紅茶やココアも同様です。

穀物も注意が必要です。オートミールにはニッケルが含まれていることがわかっています。
ニッケル、コバルト、クロムを含む食品は、金属制限食指導表が作成されています。

図を参照ください。(足立厚子:MB Derma.307:129,2021)

金属アレルギーで注意したい食生活のこと|金属制限食表指導表|金属アレルギー・掌蹠膿疱症専門歯科医療サイト|もりもと歯科クリニック

厚生労働省 サイトコンテンツ アレルギー疾患対策からみる金属アレルギーより引用

豆類、穀類、肉類に魚類など金属を含む食材を全て制限するとしたら、金属アレルギーの方は日常的に何を食べたらいいのかと悩むかと思います。
過度な食事制限は健康を害してしまい、自己判断による安易な食事制限は危険です。まずはコーヒーやチョコレートなどの嗜好品の摂取を控えてください。その際に皮膚症状の変化などをみながら皮膚科など専門家に相談することをおすすめします。

金属アレルギーの症状でお困りの方へ

金属アレルギーで注意したい食生活のこと|アレルギー症状のカウンセリング風景|金属アレルギー・掌蹠膿疱症専門歯科医療サイト|もりもと歯科クリニック

今回は金属アレルギーの症状を改善するために、食生活で気をつけたいポイントについてご説明しました。
もりもと歯科クリニックでは、気になる全身的な症状の原因について、お一人おひとり体質を含めて問診や検査に基づき丁寧に診断していきます。

歯科金属がお困りの全身症状の原因と考えられる場合はメタルフリー治療をご提案して、同時に食生活についても注意点をご説明いたします。

金属アレルギーかもしれない、原因のわからない体の不調がある、といったお悩みの方は、もりもと歯科クリニックにお気軽にご相談ください。

下記のページもご参照ください

金属アレルギー|金属アレルギー・掌蹠膿疱症専門歯科医療サイト|松山 もりもと歯科クリニック