Blog ブログ

2022年4月からメタルフリーの詰め物「CAD/CAMインレー」が保険適用になりました

2022年4月からメタルフリーの詰め物「CAD/CAMインレー」が保険適用になりました

2022/05/07 ブログ

こんにちは。愛媛県松山市のもりもと歯科クリニック院長の森本です。
当院の「金属アレルギー・掌蹠膿疱症専門歯科医療サイト」をご覧いただきありがとうございます。

本日は、2022年4月より保険適用となった「CAD/CAM(キャドキャム)インレー」についてお話ししていきます。

これまで、保険診療で使用できる詰め物(インレー)は、コンポジットレジン(以下、レジン)か金属の2種類でした。しかし令和4年度の診療報酬改定により、CAD/CAMインレーも保険診療で使えるようになりました。

CAD/CAMインレーもレジンと同じく、金属を使わないメタルフリーの素材です。
(保険適用には条件があるため、診療の際に歯科医師にご相談ください)

CAD/CAMインレーとは?レジンのインレーと何が違う?

まず共通のメリットとして、CAD/CAMインレーもレジンのインレーもメタルフリー(歯科金属を使わない)ので、金属アレルギーなどが心配な方も安心して使用いただけるという点が挙げられます。

以下、CAD/CAMインレーとレジンのインレーの違いをご説明します。

【CAD/CAMインレーとは】
レジン(プラスチック)とセラミック(陶器)を混ぜたハイブリットレジン素材を、機械で削って作り出した白い詰め物です。2020年9月より、被せ物である「CAD/CAM(キャドキャム)冠」が先立って、一部の歯に対して保険診療で使用可能になっていました。

■メリット
・セラミックが入っている分、レジンと比べて強度面で優れている。
・破折のリスクが低い。

■デメリット
・色のバリエーションがそれほど多くない。
・費用はCRインレーと比べて約2,000~3,000円高い(部位により異なる)。

【レジンのインレーとは】
セラミック(陶器)が入っていないレジン(プラスチック)素材を使った白い詰め物です。

■メリット
・費用はCAD/CAMインレーに比べて安価。

■デメリット
・吸水による変色の可能性がある。
・CAD/CAMインレーと比べて素材が柔らかいため、欠けやすい。

もりもと歯科クリニック|金属アレルギー|ブログ|2022年4月から保険適用「CAD:CAMインレー」とは|歯科で悩む人のイラスト

CAD/CAMインレーは、セラミックインレーと何が違う?

セラミックは、素材すべてにセラミックが使用されている詰め物で、もりもと歯科クリニックでは分かりやすく「オールセラミック」と呼んでいます。天然歯の中にあっても自然な色合いで、目立ちにくいです。また、長年使っても変色しにくく、強度も高いという特徴があります。

しかしセラミックインレーは保険適用にはならないので、CAD/CAMインレーと比べて治療費が高くなるというデメリットもあります。

もりもと歯科クリニック|金属アレルギー|ブログ|2022年4月から保険適用「CAD:CAMインレー」とは|歯を見せる女性の画像

金属アレルギーや関連疾患を防ぐために、メタルフリー素材による治療をおすすめします

虫歯治療で使われる銀歯や詰め物などの「歯科金属」が原因で、体にアレルギー症状が現れることがあります。口内炎や歯肉炎、舌炎のみならず、歯科金属から溶け出した金属イオンが体内に吸収され、血液の循環によって全身に回ると、さまざまな部位に症状が出る場合もあります。

たとえば、口の周りや背中、手や足など全身に湿疹が出たり、掌蹠膿疱症、汗疱性湿疹、アトピー性皮膚炎、関節リウマチを発症・悪化させたりするケースもあります。

もりもと歯科クリニック|金属アレルギー|ブログ|2022年4月から保険適用「CAD:CAMインレー」とは|金属アレルギーのイメージ画像

もりもと歯科クリニックでは、金属アレルギーや関連疾患を防ぐため、歯科金属ではなくメタルフリー素材による治療をおすすめしています。

ただ、メタルフリー素材は自費診療のものもあるため、治療費が障壁となるケースもあります。しかし今回、CAD/CAMインレーが保険適用になったことで、治療の選択肢が広がったと言えます。

もりもと歯科クリニック|金属アレルギー|ブログ|2022年4月から保険適用「CAD:CAMインレー」とは|もりもと歯科クリニックの治療の様子

「もりもと歯科クリニック」では、治療方法や各歯科素材のメリット・デメリットをしっかりご説明し、患者様のお口の状態や体質などに合わせて、適切な素材を選定しています。歯に関するお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。

下記のページもご参照ください。
金属アレルギー|金属アレルギー・掌蹠膿疱症専門歯科医療サイト|松山 もりもと歯科クリニック 
歯の詰め物・被せ物 料金表|金属アレルギー|金属アレルギー・掌蹠膿疱症専門歯科医療サイト|松山 もりもと歯科クリニック